『ゆれる』
『ゆれる』2006 西川美和
あの橋を渡るまでは、兄弟でした―。兄弟の絆、人と人との繋がりをテーマにした心を揺さぶる感動作。東京で写真家として成功した猛は母の一周忌で久しぶりに帰郷し、実家に残り父親と暮らしている兄の稔、幼なじみの智恵子との3人で近くの渓谷に足をのばす。懐かしい場所にはしゃぐ稔。稔のいない所で、猛と一緒に東京へ行くと言い出す智恵子。だが渓谷にかかった吊り橋から流れの激しい渓流へ、智恵子が落下してしまう。その時そばにいたのは、稔ひとりだった。(Hulu紹介文)
これまで必死に、なんとかして兄を救おうと頑張ってきた弟に
「お前は、俺を助けたいんじゃない。自分が”犯罪者の弟”になるのが怖いだけだ。」と。
弟は、ここで初めて自分の思いに気付き、動揺し、怒って帰ってしまう。
翌日、最後の裁判。
弟は嘘を吐かず自分が見たことすべてを証言する。
本当の意味で兄を救うために、”犯罪者の弟”として生きる覚悟をして。
相手を思っての行動だとしても、それって案外自分のためだったりする。
誰の言葉か忘れちゃったけど、この言葉を思い出す。
「花は自分のために咲いているけれど、私たちは癒しをもらっている。」
自分のために生きて、それが誰かの笑顔につながるような、そんな生き方ができたらいいなー。